1. まずは相関図:赤井三兄妹

この先に出てくる名前を混同しないために、先に一番大事な家族関係を整理しておきます。父・赤井務武と母・メアリーの間に生まれた3人兄弟が、それぞれ違う名字を名乗って登場するのが、このミステリーを分かりにくくしている一番の理由です。

父:赤井務武(17年前から行方不明)
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母:メアリー赤井(諜報機関MI6所属、現在は「メアリー世良」を名乗る)
本名:赤井秀一(長男)
沖矢昴
FBI捜査官
本名:赤井秀吉(次男)
羽田秀吉
プロ棋士(養子)
本名:赤井真純(三女)
世良真純
女子高生探偵

次男の秀吉だけ「羽田」という別の名字を名乗っていますが、これは後で紹介する「羽田浩司」とは別人です。浩司の遺志を継ぐために、高校卒業後に養子として羽田家に入ったという経緯があります。名前が似ているので、ここだけ先に区別しておくと後が読みやすくなります。

2. 新出先生 → 正体はベルモット

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新出先生
初登場:アニメ第170〜171話「暗闇の中の死角」/正体判明:アニメ第345話「黒の組織と真っ向勝負」
米花町の医院の先生として登場した新出先生は、実は黒の組織の幹部「ベルモット」が長期間なりすましていた変装でした。声までそっくりに変えられるベルモットの変装術の高さを象徴する存在で、正体が発覚したのはずっと後になってからでした。本物の新出先生は、その間FBIによってアメリカに避難させられていました。
ここが分かる:ベルモットは声まで変えられるほど変装が得意で、身近な人物になりすませてしまう、ということです。
管理人が一番衝撃を受けた展開:新出先生が、ベルモットの変装だったことです。

3. 本堂瑛祐シリーズ

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本堂瑛祐
初登場:アニメ第429〜430話「もう戻れない二人」
蘭のクラスに転校してきた高校生です。おっちょこちょいに見えて実は鋭い推理力を持つ二面性のキャラクターです。正体はCIA捜査官の家系に生まれた少年で、行方不明になった姉・瑛海を探しています。黒の組織そのものの人物ではありませんが、組織周辺の人物とのつながりを通して物語に関わってくる、少し変わった立ち位置のキャラクターです。
ここが分かる:黒の組織を巡る話には、組織の外側からその影を追いかける人物も登場する、ということです。

4. 沖矢昴シリーズ

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沖矢昴
初登場:アニメ第509話「赤・白・黄と少年探偵団」/正体判明:アニメ第783話「緋色の真相」
コナンの勧めで、空き家になっていた工藤邸に居候することになった、東都大学工学部の大学院生です。実は赤井三兄妹の長男・赤井秀一(FBI捜査官)が、組織に「死んだこと」にするため、この姿で正体を隠して生活していました。というのが真相です。灰原哀は初対面の頃から沖矢に何かを感じ取っており、コナンは早い段階からこの計画に関わっていました。
ここが分かる:組織を欺くため、味方側の人間が「別人として生きる」という大掛かりな作戦が進んでいたことです。

5. 世良真純シリーズ

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世良真純
赤井三兄妹の末っ子(三女)
推理力に優れた女子高生探偵です。本名は「赤井真純」ですが、父が危険な事件に巻き込まれたことをきっかけに、身の安全のため母の旧姓「世良」を名乗っています。表向きはアメリカからの帰国子女とされていますが、実際はイギリスから来日しています。幼い姿に変えられてしまった母親を元に戻す方法を探すため、日本にやってきました。
ここが分かる:沖矢昴(兄)とはまた別の事情で、赤井家の人間がそれぞれ違う名前を名乗って行動していることです。

6. 安室透シリーズ

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安室透
3つの顔を持つ「トリプルフェイス」
喫茶店ポアロでアルバイトしながら毛利小五郎に弟子入りする私立探偵「安室透」です。その正体は、警察庁および都道府県警の警備部門(公安警察)「降谷零」で、黒の組織の中では「バーボン」というコードネームで潜入捜査を行っています。探偵・公安・組織員という3つの顔を同時に使い分ける、赤井家とはまた違うタイプの「正体を隠した味方」です。
ここが分かる:組織に潜入しているのは赤井家だけでなく、公安警察の人間もいる、ということです。

7. その後のRUM編

赤井家・安室透の正体が分かってきたころ、物語は「組織の大物幹部RUM(ラム)は誰なのか」という、シリーズ最大級の謎に進みます。この謎を解く鍵になるのが、17年前に起きたある事件です。

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羽田浩司
17年前に命を落とした天才棋士
世良真純の兄・秀吉が「養子になってでも夢を継ぎたい」と思うほど憧れていた天才棋士です。羽田家は赤井家の家族ぐるみの友人で、17年前、アメリカで組織に命を狙われて亡くなりました。この事件の真相を追いかけることが、RUMの正体にたどり着く最大の手がかりになります。
ここが分かる:17年前の事件が、現在の物語全てにつながる出発点になっていることです。
7
若狭留美
本名:レイチェル・浅香
羽田浩司事件の現場に居合わせたボディーガードで、RUMの声を直接聞いている数少ない生存者です。事件当時から現在の姿になるまでの間、正体を隠しながら生きてきました。コナンが通っている帝丹小学校の副担任と初登場しました。RUMにとっては「顔と声を知られている危険人物」として、今も命を狙われ続けています。
ここが分かる:17年前の事件を目撃した人物が、今もこの物語の中で生きて動いている、ということです。
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黒田兵衛
元RUM最有力候補、降谷零の上司
警視庁刑事部捜査第一課の管理官です。前任の松本清長が警視正に昇進して管理官職を退いたことに伴い、その後任として就任しました。長野県警の捜査一課長として初登場し、10年近く意識不明で入院していたのち、50歳で長野県警から警視庁へ異動してきたという経歴を持つ、大柄で右目が義眼の人物です。黒ずくめの組織No.2「RUM」の最有力候補として長らくファンの間でも疑われていましたが、その正体は警察庁および都道府県警の警備部門(公安警察)、降谷零(安室透)の上司でした。実は17年前、警察庁警備局警備企画課に所属していた時期に羽田浩司事件そのものに関わっており、17年前の真相を語るうえで欠かせない人物の一人です。
ここが分かる:RUM候補として名前が挙がった人物の中にも、17年前の事件と直接つながる人物がいたことです。
9
RUMの正体
米花町の寿司職人・脇田兼則
長年ファンの間でも予想が分かれていた組織No.2「RUM」です。その正体は、毛利探偵事務所のすぐ近くにある寿司店「米花いろは寿司」で働く職人、脇田兼則でした。身近な生活圏のすぐそばに大物幹部が潜んでいた、という衝撃の結末は、新出先生の一件とはまた違う形で「身近な人物が実は組織の一員だった」というシリーズのテーマを締めくくっています。
ここが分かる:物語の始まりからずっと近くにいた人物が、実は最大級の黒幕だったということです。

8. 組織の頂点「あの方」

RUMが組織のナンバー2にあたる大物幹部だったのに対して、その、さらに上にいるのが黒の組織そのもののトップ「あの方」です。長年、正体はおろか性別すらも謎とされてきましたが、羽田浩司事件をさらに掘り下げる中で、その手がかりが浮かび上がってきます。

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あの方の正体 → 烏丸蓮耶
正体判明:アニメ第942話「マリアをさがせ」後編
工藤新一の父・工藤優作が「日本で一番の権力者」と警告するほどの人物です。手がかりになったのは、羽田浩司が命を落とす直前に残した暗号のようなダイイングメッセージでした。それを解き明かすと浮かび上がってきたのが「烏丸蓮耶(からすま れんや)」という名前です。100億円を超えるとも言われる財宝を持ち、40年ほど前の時点ですでに100歳を超えていたとされる、謎に包まれた大富豪です。シンボルは烏(からす)で、組織のあちこちに、この烏のマークが隠されています。
ここが分かる:RUMよりもさらに上に、姿を見せない本当のトップがいて、17年前の事件はその存在にたどり着くための入り口だったことです。

9. まとめ

整理すると、赤井三兄妹(沖矢昴・羽田秀吉・世良真純)と安室透という「正体を隠して組織に立ち向かう味方側」の物語が積み重なった先に、17年前の羽田浩司事件という「全ての出発点」が見えてきて、組織ナンバー2のRUM、そしてさらにその上にいる真のトップ「あの方(烏丸蓮耶)」へとたどり着く、という構成になっています。新出先生の一件も含めて、名探偵コナンは「見慣れた顔の裏に、もう一つの正体が隠れている」という仕掛けを、身近な人物から組織のトップまで何段階にも重ねて使いながら物語を広げてきたシリーズだと言えます。整理しながら観返すと、これまで気づかなかった伏線に気づけるはずです。